突発!ジーリーがノキアと 5G 標準必須特許(SEP)ライセンスに関する和解に至り、双方ライセンス方式の採用については現時点で未公表
2026-07-26
背景:自動車業界においてノキアは、双方ライセンスまたは Avanci 特許プールの二つのルートで標準必須特許(SEP)ライセンスを提供可能。うちセルラー通信 SEP のみ特許プール利用が認められ、Wi-Fi 関連 SEP は双方ライセンスのみ対応。
昨年夏、ノキアは SEP 侵害を理由にジーリーに対し強制執行訴訟を提起した(ジーリー一部子会社はノキアのセルラー SEP を含む Avanci ライセンスを保有していた)。訴訟は統一特許裁判所(UPC)とミュンヘン第一地方裁判所にそれぞれ係属。両裁判所は後にノキアに対し反訴訟禁止命令(AASI)を発出した。
ミュンヘン第一地方裁判所は 5 月 21 日午前 9 時~12 時、ノキア対ジーリー事件(事件番号:7O9322/25)の口頭弁論を予定していた。当合議体は過去 SEP 関連事件の弁論終了後、即日判決を言い渡す事例が複数ある。なお他の自動車メーカールノーも、ミュンヘン裁判所の差止命令執行を巡る問題から、ブロードコムと SEP ライセンス契約を締結した。
ジーリーに対し、Avanci を通じてノキアのセルラー SEP ライセンス取得可能な状況にもかかわらず提訴した企業が他に 2 社存在する。
・サン・パテント・トラスト(Sun Patent Trust):統一特許裁判所に訴状を提出
・IP ブリッジ(IP Bridge):ブラジルにおいて仮処分命令を取得したが、上訴裁判官により執行が停止された。同裁判官は過去関連事件 3 件のうち 2 件で合議体により判断が覆された経緯があるため、ジーリーはブラジルにおいて訴訟リスクが残存する。直近のブラジル裁判所におけるサン・パテント・トラスト対長城汽車の判決が参考となる。
今回の和解には、統一特許裁判所とミュンヘン第一地方裁判所が発出した 2 件の反訴訟禁止命令が大きな推進役となった。ジーリーがサン・パテント・トラストと和解に至っていない場合、同社が中国寧波裁判所に係属中の訴訟を踏まえ、ジーリーは反訴訟禁止命令の申立てを検討する必要が生じる可能性がある。
出典:IPRdaily
2026 年 5 月 22 日