米国の審議中法案、IND における中国の臨床データ利用を禁止
2026-07-09
2026 年 4 月 29 日、米国下院歳出委員会は、米国食品医薬品局(FDA)関連の連邦歳出法案報告書に条項を追加した。同条項では、FDA が中国、ロシア、イラン、北朝鮮由来の臨床試験データを受領・審査・参照することを禁止し、新薬臨床試験申請(IND)にこの規制を適用すると定めている。
同委員会は報告書の中で、知的財産権の窃取リスク、臨床試験の倫理基準が米国を下回る可能性、人権上の問題など、いくつかの懸念を表明した。
歳出委員会の報告書自体に法的強制力はないものの、実務上の影響は大きい。また、当該条項が正式な法律となるには、複数の立法手続きを経る必要がある。現行の条文によれば、法案が成立した場合、施行から 1 年後に提出される IND 申請から本禁止規定が適用され、FDA に実施ガイドラインの整備期間を設けることになっている。
注目すべき点として、IND 段階の中核データは臨床データとは異なり、今回の報告書には新薬承認申請(NDA)及び生物製剤承認申請(BLA)における中国データの使用を禁止する規定は盛り込まれていない。立法者の戦略的な対応と見られ、IND は FDA 審査プロセスの最初の関門であるため、この段階で規制を設けることで中国のデータ及び中国発の新薬を源流から遮断しつつ、既に NDA 段階に進んでいる成熟した開発パイプラインへの直接的な影響を回避したと考えられる。
業界では、米国内の医薬品の臨床試験開始を加速させるための FDA 制度改革を推進すると同時に、中国発の優れた新薬と関連データを守るという二つの課題の均衡を図ろうとしている。
出典:新浪財経
2026 年 5 月 6 日