ギリアド、統一特許裁判所で中国研究院のレムデシビル特許に異議を申し立て

米国のバイオテクノロジー企業ギリアド(Gilead)は、中国軍事医学科学院(Chinese Academy of Military Medical Sciences)が保有する特許を標的とし、統一特許裁判所(UPC)に新たな取消訴訟を起こした。この特許は、COVID-19治療薬レムデシビル(remdesivir)の販売を妨げる可能性がある。ギリアドは現在、欧州で積極的な行動を取っている。

欧州特許庁(EPO)は最近、特許番号EP3854403を付与した。北京の軍事医学科学院が保有するこの特許は、コロナウイルス2型感染症の治療における置換アミノプロピオン酸化合物の使用を保護する。つまり、この特許はギリアドの販売に脅威となる可能性がある。ギリアド社は、この薬剤を「Veklury」という製品名で開発した。元々は広域スペクトルの抗ウイルス薬で、エボラウイルス感染症とマールブルグウイルス感染症の治療に使用されていたが、COVID-19パンデミック以降は、主にCOVID-19後の治療に使用されている。

ギリアド社は二本柱の攻撃を開始した。

EP403はギリアド社にとって足かせとなっている。6月初旬に統一特許が付与された後、ギリアド社は欧州特許庁(EPO)に直接異議を申し立てた。その後、ギリアド社はミラノのUPC中央部に補足訴訟を提起し、UPCの管轄権内で特許の取消を求めた(案件番号ACT_29152/2025)。ギリアドはUPCが早急に判決を下すことを期待している

出典:IPRdaily

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