クラリベイトの新レポート、NPE侵害訴訟で米国、ドイツ、中国が世界トップ3にランクイン

クラリベイトはこのほど、非実施主体(NPE)による世界的な特許訴訟活動と、NPE特許の有効性を争う世界的な動向を分析した「NPE Global Litigation Report 2024」を発表した。新レポートによると、NPE侵害訴訟で米国、ドイツ、中国が世界トップ3にランクインされた。

レポートにおいて、NPEとは、特許権を所有または特許権から利益を得ているが、対応する商品の生産、販売または関連サービスに従事していない法人と定義される。分析によると、20182023年にNPEによる侵害訴訟が最も多く提起された国・地域のうち、トップは米国で97.2%、2位はドイツで1.8%、3位は中国本土で0.4%となっている。しかし、20122017年と20182023年という2つの異なる期間を比較すると、中国、米国、ドイツでは成長の勢いが異なり、米国ではNPEの特許侵害訴訟件数が前年比43%減少したのに対し、中国では600%増加し、ドイツでは2018年以降大幅に減少している。

本レポートでは、2012年から2017年にかけての世界的な特許有効性異議申立の全般的な増加傾向に加え、NPEに対して提起された特許有効性異議申立の大幅な増加傾向も示している。2018年から2023年にかけて世界全体の特許有効性異議申立件数はわずかに増加しているが、NPEに対する有効性異議申立件数はわずかに減少している。

全体として、NPEによる侵害訴訟の件数は2012年から2019年にかけて世界的に減少傾向を示している。NPEによる侵害訴訟の件数は、2020年以降、年間2,000件前後で安定し始めている。

NPEは、デジタル通信、テレコミュニケーション、コンピューターテクノロジー、オーディオテクノロジーという4つの主要技術からなる情報通信技術(ICT)産業における活動で知られている。これらの技術は、NPEの米国におけるアサート特許の64%、EUにおけるアサート特許の74%を占めている。

出所:知財前線

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